“雰囲気(焼成)(しょうせい-ふんいき)”

雰囲気(焼成)(しょうせい-ふんいき)

窯焚きのときの、炎のなかに含まれる酸素と炭素の度合いのことです。

炎の中に酸素が沢山含まれる酸化炎、
炎の中に未だ酸化されていない燃料の炭素を多く含む還元炎、
そして、その中間的性質を持つ、または酸化と還元を交互に繰り返す中性炎、
以上の三つに大別して、これを雰囲気(窯内の)と言っています。

この雰囲気によって、釉薬中の金属が酸化金属になったり、酸化状態から金属そのものに還元されたりして、釉薬の発色の源になっています。

鉄は酸化すると錆色になります。
還元して金属鉄そのものになると白を含む青色になります。これが青磁釉の色になります。

銅は酸化すると緑色になります。銅板葺きのお寺の、屋根に見られる銅の錆、“緑青”がそれです。
還元して(銅から酸素が奪われて)金属銅に返ると、銅いろ(あかがねいろ)になるわけです。勿論これが辰砂釉の赤です。


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